「それはね、いつまでも、艶やかにその緑のように若々しくいられるようにとの願いを込めて、参列者に贈られる定番のお礼の品だよ。」

賛嘆する奏美の横でおばあちゃんが教えてくれた。

「持って帰れるの?」

「ああ、封印してから持ち帰るといいさ。」

「そっか!」

その魔法はもちろん魔法界でのみ効力を発揮できるので、奏美は人間界に持ち帰られるように、特別な封印を施した。

以前ならおばあちゃんにやってもらった魔法も、自分でかけることが出来るまでに成長していた。

そんな孫の姿を、おばあちゃんのサンドラは微笑ましく見守っていた。