EMERALD



教科書とノートをみちるに押し返して、みちるの顔を上げさせる


「ここと、ここと・・・。ここも!」

「みちる。全部分からないの?」

「・・・・・・うん」


呆れたように笑って、世羅は教科書を手にとった






「絶望的だわ」


赤いばつ印で埋め尽くされたノート

それを前にして、世羅は暗く沈んだ声で呟いた


「数学は諦めた方がよさそうね。・・・歴史は?」

「年号なら、自信あるけど・・・」