「・・・・・・女心って、難しいわね」 自分も女だよ、ともう一人の自分が頭を叩く 「で、王子様のことより、試験のことは気にしてないの?」 「試験?・・・もう、そんな時期なの?」 恐る恐る、みちるが世羅の傍に寄る 「王子様に夢中になれるくらい、余裕があるのね。良かった、今回、私の出番はなさそう」 みちるの肩をポンッ、と軽く叩いて世羅は教室を軽やかに出ていく 「待って!数学だけ・・・、歴史も・・・。化学も!」