エマは逃げるように、レオナードの部屋を出ていった 《無理矢理起こすなんて、可哀想じゃないか・・・》 エマを見送って、レオナードはソファーから立ち上がった 《・・・・・・何も始まってない、か・・・》 彼女の言葉は、いつも理解しがたい それでも、理解してしまえば確かに彼女の言葉は、深く胸に突き刺さる いつだって、正しい いつだって、真実を射抜いている 「・・・・・・・・・殿下・・・?」