EMERALD



《クラウス・・・》


庭師の姿ではなく、スーツ姿で現れた人物に、レオナードは困ったように微笑んだ


《本当に、季節というものはあっという間に過ぎていくものですね》


ベッドで眠る世羅を見て、クラウスは微笑んだ


《昨日まで子どもだった殿下は、いつの間にか一人の男になっている。嬉しくもあり、寂しくもありますね》

《クラウス、僕は・・・》

《悩み、出した答えが、必ずしも正しいとは限りません。しかし───》