愚弟とは、誰のことだろう? 世羅は意味が分からないでいたが、女性は何かに気づいたらしく、警戒心を解いた 《私はシェリア。シェリア・ド・ベルンハルツ。聞いたことない?》 《・・・ベルンハルツの王女、様?》 世羅の驚いた顔に満足したのか、彼女、シェリア姫はにっこり楽しげに笑った 《話しましょう。貴女には聞きたいことがたくさんあったの》 《聞きたいこと?》 会って間もない自分に、目の前の姫は何を聞きたいのだろう?