EMERALD



眼下に広がるのは、緑の迷路

庭の規模からすれば、決して広くはない迷路だが、庭に迷路があるというのが、少し、否、かなり驚きだ

階段があったので、世羅は恐る恐る庭に降りてみる


《おや?》

「ヒャア!!」


人の声がして、世羅は大きな悲鳴を上げる


《すまない、驚かせてしまったかな?》


振り返れば、優しげな雰囲気の老紳士がいた

庭師の姿をしているが、何故か気品を感じる