EMERALD



その現実が、悲しくて、胸を締め付ける

悲しくて、世羅は寝室から飛び出し、先程通ってきた部屋を見回す

ソファーとテーブル

花瓶に本棚

プライベートルームなのかもしれない


「・・・・・・・・・・・・・」


視線が、ガラスの扉に向けられた

外へ出れる?


「・・・・・・」


逃げ出したい気持ちでいっぱいだから、ちょうどいい

行ってみよう


「・・・・・・・・・迷路の、庭?」