EMERALD



《・・・・・・そう、ありがとう》

《じゃあ・・・》

《待って》


背を向けて、歩き出そうとする世羅を、エマが呼び止めた


《貴女、もしかしてセーラ嬢?》


エマの問いに、世羅の足が止まる


《違うの?》

《セーラなんて名前、探せばいくらでもいるわ。他の人じゃない?》


にっこり笑って、世羅は歩き出した


「待ってよ、世羅!美優、行こ」


みちるが美優の手を引いて、世羅の後を追いかけた