美優が新しいパンの袋を開ける 「今回のは殿下じゃないよ。貴族のお嬢様、ベルンハルツの」 机の上に、叩きつけるように雑誌を置く 「エマ・F・エディリア・・・?」 美優が雑誌の一文を読み上げる 「噂じゃ、殿下の婚約者候補の中で、一番の有力者だって。ココに書いてある」 「・・・・・・そう。とりあえず、食べにくいから机からどけて」 世羅が興味無さげに、淡々と告げる 「世羅、機嫌悪いの?」