EMERALD



お茶を飲み干して、美優は一息つく


「さて、日向は明日用があるんだろ?」

「みちるから聞いたの?」


頷く美優に、世羅は呆れたため息をついた


「口の軽い子ね」

「用と言うと、また殿下が関係してるのか?」

「・・・そういうわけじゃ・・・・・・」


湯飲みを握りしめて、世羅は苦笑いを浮かべる


「忘れると言いながら、忘れられてないみたいだな」

「そんなことは・・・」