EMERALD



「・・・パパ・・・・・・。ママが・・・泣いて・・・・・・」


再び、小さな寝息が聞こえ出す


《寝言、か・・・》


目尻に浮かぶ、丸く透明な雫

指で拭い、レオナードは白く柔らかな頬を優しく撫でる


《・・・・・・・・・・・・》


その頬に口づけて、レオナードは微笑む


《セーラ、君にこの気持ちが分かるだろうか?伝わるだろうか?》


呟いて、レオナードは寂しげに目を細める