EMERALD



隣で騒ぐみちるに、聞いてみた


「見た!外人だった」

「それは・・・、当然よね?」


興奮している友人に、まともな説明は求められそうにない

諦めて、世羅はみちるの話を聞くことにした






整理され、並べられた本を指でなぞりながら、世羅は過ぎ行く時を感じていた

世界を真っ赤に染める夕陽は、不思議で、感覚が狂いそう


「日向さん?」

「キャア!」


気配もなく声をかけられて、世羅は図書館ではあるまじき大声を発してしまう