EMERALD



障害にもならない


初めから結果の出ている恋なんて、笑ってしまうくらいに悲しい


出来上がった真っ白なケーキを持って、世羅はリビングに向かう


テーブルに置いて切り分けても、まだ余る


「甘くて美味しい~」

「ん、イケる。お店のケーキにも負けてないよ。むしろ勝ってるかも」


自分の分のケーキを見つめて、真っ赤な苺にフォークをブスリと刺す


「・・・・・・酸っぱい」

「苺はちょっとね。クリームと一緒に食べると、ちょうどいいよ」