そんなみちるを無視して、世羅はさっさと校舎に入っていく 「世羅、待ってよ!無視しないで~」 慌てて、みちるは世羅の後を追った 久しぶりの教室に、久しぶりの机 鞄を机に置いて、イスに深く座る 少し遅れて、みちるが教室にやって来た 「世羅、ひどいよ~」 「ひどくないわ。・・・図書館に返しに行かないと」 三冊の本を鞄から取り出して、世羅はイスから立ち上がる 「もう開いてるの?」 「開いてるわ。行ってくるわね」