EMERALD



少しだけ歩き、他の場所より高い位置に出る


「良く見えるでしょう?」


言うと同時に、夜空に火の花が咲く


「・・・・・・・・・綺麗だ」


大きな音が響けば、いくつもの花が咲く

赤、青、緑

鮮やかな花火に、言葉を失う

繋いだ手も、離すタイミングを失ってしまった


「・・・・・・・・・・・・」


隣を見上げれば、夜空の花よりも綺麗な横顔


「・・・・・・・・・?」


レオナードがこちらを向いて、世羅は慌てて花火へと視線を戻した