EMERALD



元気良く答える子供に笑いかけて、世羅は自分の金魚を差し出した


「じゃあ、お姉ちゃんの金魚をあげるわ。一匹しかいないけど」

「ホントに?!」


金魚を受け取り、嬉しそうに笑う子供


「あの、本当にいいんですか?」

「いいんです。私、金魚を育てるの、下手くそだから」


手を振って、世羅はレオナードの元に戻った


「優しいね」

「どうかしら・・・。偽善、かもしれないわ」

「偽善?」