だから、金魚は飼わなかった 「ママ~、もう一回したいよ!」 「三回もやってダメだったのよ。我慢なさい!」 「やだ!金魚欲しい!!」 金魚すくいの前で、駄々をこねる子供と、困る母親 「・・・セーラ?」 「ぼく、金魚が欲しいの?」 子供の傍まで歩み寄って、世羅は膝を曲げて目線を合わせる 「・・・・・・うん、欲しい」 「ちゃんと育てると、約束できる?」 「できる!」