「珊瑚だよ。可愛いよね。はい」 手渡されて、世羅は手のひらの珊瑚を見つめる 「・・・・・・・・・・・・」 「あげるよ」 「でも・・・」 手のひらの珊瑚を、レオナードに返そうと、世羅は差し出す 「いいんだよ。僕が持つより、世羅が持った方がいい気がする」 「・・・・・・よく、わからないけれど・・・。もらうわ、ありがとう」 差し出した手を引っ込めて、世羅はうつむいて、珊瑚を見つめた