暑さのせいで、気持ちよくない目覚めを体感してしまった カーテン越しに部屋を照らす太陽は、地上に暮らすものの都合など考えていないのか、今日も明るい ベッドから足をおろし、鳴らない目覚ましを見つめる 「・・・・・・・・・・・・あ」 目覚ましから視線を外し、真っ白な壁へと視線を移す 壁と同化してしまいそうな程、真っ白なスカーフがかけられている ピンクの薔薇が刺繍してある、一点物のスカーフ 桐生 マリアが、お礼にとくれた、自分には高すぎるスカーフ