EMERALD



それならいっそ、ホテルについていった方がマシかもしれない

会えるとも分からないのだから


「・・・・・・少しだけよ」


諦めて、世羅ははしゃぐ友人に手を引っ張られた







高いホテルを見上げて、世羅はため息をつく

このホテルに来たのは初めてだ

外観は知っているが、内装の素晴らしさまでは知らなかった


「もう、撮影終わってるみたいね」


貼られた紙を指差して、世羅はみちるに微笑む