EMERALD



少し残念そうに笑って、世羅は席に着く


「高いものではないだし」

「なら、いいけど・・・」

「殿下は、本を借りに?」


話を変えた、というより、気分を変えようとした


「日本語の勉強には、その国の本を読むのが一番だからね」

「なるほど・・・」


勉強熱心だなあ、と素直に思う


「ただ、探してた本が見つからなくて・・・」

「タイトルが分かってるなら、パソコンで探せるわ」