EMERALD



「あ、あれ?」


頭を触って、ピンの感触を探す


「セーラ?・・・どうかした?」


聞こえた声に顔を上げれば、視界に前髪がかかる


挙動不審に見えたのか、心配そうに見ているレオナード


「探し物、か何か?」

「ピンを・・・。落としたのかな・・・?」


机の下を見てみるが、ピンの姿はない


「一緒に探そうか?」


心配になったレオナードが、協力を申し出る


「落としたのかもしれないし、諦めるわ」