突然目の前にドカッと置かれた大量の資料。
そのあまりの多さに一瞬心が折れそうになったけど

必死にばれないように笑顔を取り繕った


せっかく来たチャンスだもん。絶対棒にふりたくない


「分かりました。
頑張ります」





それからの数日間は
その大量の資料と格闘の日々が始まった


単純なことに。
目の前のことに追われていたあたしは
すっかりあいつのことなんて忘れていて

だけどそれと同時に
すぐに忘れるなんてそんなもんだったんだ、なんて

危険信号の鳴る胸に言い聞かせたりもした




そんないつもより少しだけ忙しい日々の中

期末テストの返却も終わり
久々にあの教室に足を向けた


やっぱりここは落ち着くなー、なんてしみじみ感じていると

ふと入口の下に不自然な格好で置かれた白い紙が目に入った