「…うん」



言葉足らずで

意地っ張りで

大人ぶったあたしの

精一杯の返事。



あたしたちはいつも不安と隣り合わせの関係で

だけど


“好き”というちっぽけなその感情だけが

その時のあたしたちを支えていた唯一のものだった



もろくて

不完全で

穴だらけのその場所にすがりついて

それでも一緒にいたいと願ったあの日々。



ねぇ寛人。


愛に大人も子供も関係ないけれど

あたしたちはあまりにも愛し方を知らなすぎたね