目を覚ますと
目の前には優しい笑顔の彼がいた

何だか恥ずかしくなったあたしは
布団をずらし、顔まで上げようと画策する

でも彼はそれを阻止しようと
あたしの手をギュッと握った


「何で隠れるの?」


笑いながらそう言う彼は
あたしのおでこにパチンとデコピンをした後

ぐっとあたしを引き寄せる


「いた~い!
…だってー」


恥ずかしいんだもん。なんて恥ずかしくて
口が裂けても言えない


「せんせー、可愛いなぁ」


まだクスクスと笑い続ける彼に
いい加減にして、と文句を言うと

その返事の代わりにキスを返す寛人。


「やっぱりそのホクロのせいだな。
俺がこんなにチューばっかしたくなるのは」


そんなことを真面目な顔で言った彼は
何度も何度もあたしの唇にキスを降らす


「ひ…寛人。
お風呂入る?」


何とかこの状況から逃げたいと思う一心で放った言葉。

この状況でも恥ずかしすぎるのに
これ以上はあたしの心臓がもたない



だけど。
そんなあたしの考えは


「その前にもう一回…ね?」


なんて言う可愛い寛人の言葉に
まんまとかき消されてしまった