彼に触れられる度
身体中に火がついたような感覚に陥る

まるで時間が止まってしまったかのようだった

熱に浮かされるような快感。
息をすることも許されないくらいに溺れていく


うっすらと目を開けると
視界の先に彼が見えた

まだあどけなさが残るその頬に
そっとキスをする


「せんせーが俺だけの物になってくれればいいのに」


あたしは彼のその言葉を聞き
ゆっくりと彼の首に腕を回した

すっかり汗ばんでしまった身体を何度も何度も寄せ合う




“俺夢になっちゃうと思ったんだ、今までのこと全部。”

ふいに、ついこの間の彼の言葉が頭をよぎった



ねぇ寛人。

あたしは夢でもいいよ。

夢でもいいから

この幸せがずっと続けばいい


そう思ったあたしは

そんなに愚かだったかな