乱華~羽をくれた君~【完】



「ん?なんかこの唐揚げ…焦げてね?」



亮輔さんが呟いたのが耳に入り、どきっとした。



甘酢だれでごまかしてもやっぱりバレてしまうのか…




「ご、ごめんなさい、あたし焦がしちゃって…」




逃げたくなるくらい恥ずかしいけど、笑ってごまかした。




「それを沙織ちゃんが美味しくしてくれたんだよ!そのタレをパパッと作っちゃってさぁ!」




栞が興奮して亮輔さんに説明していた。


隣で聞いていた陸さんがその唐揚げに手を伸ばし、パクリと口に入れた。




「あー、うまいな」



するとそれを見ていた沙織さんが少しはにかんだ顔をした。


また胸がチクリと痛みだす。



唐揚げはあたしが作ったものだけど…沙織さんが作ったようなものだし。


それを陸さんが誉めてると思うとなんか嫌なキモチになっちゃう。


あたしって心狭いな…