絵美がそんな風に言ってきたことなど今までなかった。

二宮くんのときですら、なにも言わなかったのに。

小早川千秋は、なにが違うの?

わかんない。
わかんないよ。



―――――
―――

あれから時間はあっという間に過ぎ、約束の7時まであと少しだった。

本当に、来てしまうのだろうか。

不安のような気持ちが私を覆う。

―――♪♪♪

恐る恐る携帯を取り、通話ボタンを押した。

予想通り、小早川千秋の声がした。



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