「どうした?…ん?」
私は千秋さんの手を私のおなかに当て、話を切りだした。
「…できたの」
「へ?」
千秋さんはきょとんとした顔で聞き返してきた。
「赤ちゃん!」
私がそう言うと、千秋さんは目を見開いたまま私に思いっきり抱きついてきた。
「和葉…和葉!ホントに…俺たちの、子ども」
私は涙を我慢しながら千秋さんに腕を回し、二人で喜びを分かち合った。
―――傷口はいつかふさがって、そのあとに愛が芽生えていく。
今日も、明日も。
永遠に枯れない愛を。
【END】
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