----ずっと諦めそうになっていたから。


神様の娘だから、後継者だから

そんな周りのせいにして自信のない私を隠して。


傍にいてくれたらそれでいいと、幼なじみだからと、そう自分に言い聞かせているくせに気持ちは止まらなくて。


そんな悩みと矛盾を繰り返して、けどそんな気持ちが報われた。

こんな嬉しいことがおこるなんて・・・




「やっと伝えれた。まさか同じ気持ちとは思わなかったがな」

そう言う翼も心なしか照れくさそうに思える。


お互いの間にゆるい空気が流れる。



不意に目があった。


あっ・・・


思わず恥ずかしくて目を逸らしてしまった。



「かのん・・・?」


なにやってんのよ、私!

今更こんなことで照れるとか中学生じゃないんだから…



するとゆっくり翼の顔が近づいてきた。


っ!!??こ、こここれって・・・//


もう心臓は“ばっくばっく”音をたてている。