そう言いながらも私の服の裾をひっぱる。 あぁ~、ほんと可愛いなぁ! そしてわかってない。 本当はそれは彼氏の役目であって、当の彼氏である山本が少し残念がっていることを。 と、ぐだらないことを考えながら長い通路を歩くと、目の前がひらけた。 「「おぉ・・・」」 つい感嘆がもれた。 前には大きなステージが用意されていた。 観客席も多く、思わずワクワクしてしまった。 「あ、握野さんごめんね。1人でテンション上がって…」 すっかり忘れてたι