「ここは・・・樹海…?」 私たちの目の前に広がるのは大きな森。 まだ昼間なのにその森は暗く、生命の危険を感じるには十分すぎる雰囲気。 同時に有名な自殺スポット。 1度入れば脱出不可能な墓場。 だが・・・私には見える。 この森から尋常なくもれるドス黒いオーラ。 思わず、体が固まってしまう。 「叶音にもわかるようになったみたいだね」 「・・・」 そんな雰囲気にも動じず、父さんはニコッと笑い「行くよ」と言って森の中へと足を踏み入れた。