そんなときだった。 一瞬…藤野の声が聞こえた気がした。 …はっ。 俺、そんなに重症なわけ?? もうほんとに壊れそう。 「……ちょ…やだっ!!」 …!? こんどははっきり聞こえた。 藤野の声だ。 声が聞こえたのは美術室からだった。 急いでそこに行くと 藤野の上に先生がまたがっていた。 「…なにしてんだよ!!」 俺はその先生を思いっきり殴った。 今思えば先生を殴るなんて すっげーヤバいことだけど そのときは何も考えられなかった。