美留久はヒソヒソと陰で囁く級友の所へ足を進め、 「あなた達に何がわかるっていうの? 聖夜がどんなに辛い日々を乗り越えてきたのか、わかっていたらそんなこと言えっこない。 聖夜がここにいることだけを喜べる筈だよ」 きつい口調で攻めたてた。 「あたし達、そんなつもりじゃ……」 「聖夜を傷つけたら、あたしが許さない」 美留久は彼女達を睨みつけた。 実際、その言葉に傷つけられていたのは、美留久自信だったのだ。