「叔父さん、ありがとうございました。 樹叔父さんが居なかったら、今の僕はここには居なかった。 叔父さんが支えてくれたから、僕は立ち直ることができたんです」 樹は、逞しく成長した甥の姿を仰ぎ見た。 「あぁ、だが、それは、聖夜、お前に生きる勇気があったから。 立ち直ろうとする強い意志があったからだ。 これから先は、お前が自分で切り開くべき道だ。 頑張れ!」 差し出した手は、力強く握り返された。 その手に強い意志を感じ、樹の不安は少しだけ薄らいだ。