「聖夜、君はレイプされた女性が、どんな精神的ダメージを被るか、考えてみたことがあるかね?」


ジャックの診察室で、聖夜はいつものカウンセリングを受けていた。

聖夜の脳裏に浮かんだのは、あの日見た、泣き叫び暴れる美留久の姿。


何度となく夢でうなされた、泣き叫ぶ美留久の断末魔の叫び。


聖夜は思わず耳を押さえ、苦痛に顔を歪めた。


「イメージだけはあるようだな」


冷たく響いたその言葉に、聖夜の心は揺さぶられた。