一郷の返事を待たず、樹は外へと飛び出した。 有無を言わさず、聖夜を伴って。 この辺りの総合病院と言えば一つしかない。 あんなに強く結びついていた筈の美留久と聖夜の間に、何があったのか樹にはさっぱりわからなかった。 事故か、何か事件に巻き込まれたか…… 樹は、美留久の安否をその目で確かめたいという、その気持ちだけで一杯だったのだ。