「ナナ、食べろ、昼飯出来た。」

リュウマの声で急いで涙を拭いて部屋を出た。

「シュント、気にしないで?
訳分からないコト言ってゴメンね。」

「ナナ…………。」

シュントは切なそうな瞳であたしを見ていた。

どうして?

「もう、平気だから。」

笑顔を作って明るく言った。

「ムリすんなよ。」

やっぱりシュントは辛そうな切ない瞳をする。

「食べよ、あたし今日何にも食べてない。」

考えてみれば昨日の夜も今日の朝も何にも食べてなかった。

「あぁ、シュントも食え。」

リュウマの言葉でシュントも椅子に座った。

「「いただきます。」」

みんな超行儀。

色とりどりの髪してるくせに。

まぁ、あたしも赤いけどね。

そんなコトを思いながらリュウマの作ったリゾットを口に運ぶ。

「えっ、超美味しい!」

めちゃめちゃ美味しい。

本当にこのリュウマが作ったのかよ。

ってくらい美味しい。

“ってくらい”が意味不明だけど。