―――あの後。 何でもっと早く教えなかっただの、酷いだの、シンさんの馬鹿だの、色々騒いでいたアキラとは途中で別れ、俺は一人家路に向かっていた。 この道は街灯も少なく、人通りも殆ど無い。 この時間帯なら尚更。 電柱や壁にカラフルなスプレーで様々な落書きが描かれ、この街を演出している。 警察なんているようでいない。 世間ではこの街を“無法地帯”、“常夜の街”と呼んでいる。