声をあげたところで、3人の私イジリは止まらない。

しつこく囲まれたままだ。

時折、廊下を歩く人たちから哀れな視線を向けられる。きっと、絡まれていると思われてるんだろう。

はぁー、と小さくを息を吐いていると、またもや健司が興味深そうに聞いてきた。

「なぁ、玲人手出してきた?」

「…はぁっ!?手!?手を出す!?」

何を言ってんのこの人は!!

つい、寄り添いながら寝てしまったことを思い出したけど…。


「な、何もないよ!!あるわけないでしょ!!」

とんでもない発言に強く言い返すと、3人が「マジっ!?」と驚くような反応をみせた。


「えーっ!?玲人、何もしてきてねえの!?」

「マジで何も!?」

そんな言葉を吐く陽と泰造。その横で健司はゲラゲラ笑っている。


「何なのよっ!!やめてよ!!」

会話の雲行きが怪しくなってきた!

これ以上この人達の会話に巻き込まれたくない!!

逃げなければ!!