そんなの、まるで私が嫉妬した彼女みたいじゃないっ!!

「そういう意味で言ったんじゃないよ!!」

「じゃあ何なんだよ」

「ただ、フツーに思ったことを言っただけなのに…。全部消去って…」

メモリーの女の子たちに殺されちゃう…。

驚きで脱力している私を、久世玲人はおかしそうに見てくる。


「別にいいだろ。もう用はないし」

用はないって…。つくづくヤな男だな…。


その言葉に呆れながら隣を歩いていると、いつの間にか機嫌が直っている久世玲人が話題を変えてきた。


「それより、菜都明日何してんだ?」

「明日?」

明日は土曜日で学校はお休み。一日中家でゴロつくつもりだ。

「別に、何も」

「じゃあ、11時に駅前で」

「は?何?」

11時に駅前に来いってこと?

「何?何かあるの?」


そう何度も聞き返したけど、久世玲人からははっきりとした言葉はなく、「いいから来い」としか言ってくれなかった。