学校でも大野くんとは距離を置いたままだった。 お互いに何かと用事を作って教室からいなくなる時間を増やしていた。 「あんた達、ケンカでもしてんの?」 優香子にそう言われるのも当然だ。 今まではあんなに一緒にいたんだから。 「……ちょっと、ね」 不自然だってわかってるけど、あたしはそう答えることしか出来なかった。 放課後、あたしは先に図書室に行った。 出来れば来ないで欲しいと思ってる。 別れの言葉なんて聞きたくない。