「木田! 何やってる。」 「あっ、ちゃ~」 男は、現れた人物を見てため息をつく。 「ミナ…ごめん。」 「えっ?」 「逃げるぞ!」 言って男・木田は、羚音の手を引いて走り出す。 「わっ、えっ!ちょっとっ!!」 羚音は、仕方なく走る。 「待て、木田っ!!」 木田に男は、声をかけて後追う。 「ハァ…ハァ……」 「木田さん……もう、走れなっ…」 羚音は、胸を押さえる。 「ごめん、ごめん。」 木田は、言って羚音の頭を撫でる。