私…何処でも要らない。 聖さんをあんな風にさ せてしまった。 棗…先生が教師を続けるように言い聞かせてね。 棗…ありがとう。 さようなら… 羚音― 「羚音……。」 棗は、泣く。 「羚音…迎えに来たよ。」 城は、ベッドを起こして羚音に優しくキスを何度もする。 「羚音…一人にしない。もう…一人で逝かせない。愛する者の居ない世界なんて……世界じゃない。」 城は、言って羚音をベッドに座り後ろから抱きしめた。