「私の服!」


 羚音は、ベッドから下りてドアを開けた。


 ドンッ!!


「わっ!」


「きゃっ!!」


 羚音は、出た所で“誰か”とぶつかってドアに頭をぶつけた。


「っ…いってぇ……誰だよっ!!」


「(あっ…ダメ……)」


 羚音は、軽い脳震盪を起こして倒れた。

 羚音が倒れたことに気がついて威勢のいい声が引っ込んだ。


「おい!大丈夫か?」


 羚音を抱き起こして声をかける。


「何騒いでいるの、棗。」


「あぁ、母さん…どうしよう。」


 羚音を抱き起こす息子に椎は、駆け寄った。