マカロン

玄関のベルを鳴らすと、すぐにでてきたのは美保さんだった。
「いらっしゃい。」意外というか、当然というか、美保さんはいつもの営業スマイルだった。
「おじいちゃんは今日老人会の会合があったからでてるの。もうすぐ帰ってくるから上がって。」
小さい頃から、何度も来たことのあるおじいちゃんの家だったけど、今は、もう伯父さんと美保さんの家って言う感じだった。
「おばあちゃんは今昼寝してるから。また、後で声かけてやってね。」
足の悪いおばあちゃんは、一日中テレビを見たり、編み物をしたりして過ごしているらしい。