パパのお店は最近結婚式場からの注文も受けるようになっていた。

結婚式の後にお客さんに渡す小さなお菓子、それを任されていた。

お店だけで十分だと言ってたパパだけど、それじゃつまんないと、地元に顔の利くおじい

ちゃんの紹介で、ママがいろいろ仕事をゲットしてきたのだ。

パパが持って帰ってきたのは、マカロン。

「丸くてかわいくて優しい色で、幸せをお菓子にしたらそりゃあマカロンでしょ。」ママの提案だった。

ママが出ていってからも、パパは淡々と仕事を続けている。

ママがいない分のお店の仕事は、パートの人に少し多めにきてもらうことにした。

そして、ママがいない分の家の仕事は私がやることになった。