はぁ~……。
寒いな…。
そりゃぁ12月だもんな。
寒いのは当たり前か。
そんなこと考えながらマフラーを
首に巻き靴をはく。
手がかじかんでうまく靴はけねぇし。
『はぁ…。』
手袋ないから手が寒いんだよな。
てか…時間ギリギリ。
靴箱の上にある時計に目線を移す。
まぁ…会わないようにしてるんだし
仕方ないよな。
優衣花のあの言葉。
本心じゃないんだろうなと
今はそう思う。
プラス思考に考えてるわけじゃなくて
優衣花のことだから徹兄に
心配かけたくないから言ったんだと思うから。
分かってんだけど、でも会ったら
俺…なに言うかわかんないから
会うのが怖いんだ。
“忘れていいよ”
なんて言ったけど
俺の方が忘れられない。好きの気持ちが大きすぎて
諦めるなんてできねぇし。