「ところで……」
ようやく割り切ったわたしを見て、八重さんが問いかけてきた。
「はい?」
ところがそれは、今1番の悩みの種で、
「“天文部”の方は、あれからどう? うまくいってる?」
「う……それが、まだ、全然なんですよぉぉぉ……」
「あ、あらあら。泣かない泣かない」
「うぇぇぇぇぇ」
そうなのだ。
――“天文部”
これが目下わたしの最重要課題。
ずっと、中学のときからずっと抱いていたこと。
高校になったらこの部に入ってたくさん星のことを調べたいと、夢見ていたのだ。
そのために高校選びのときに各校のパンフレットを集めに集め、隅から隅まで色々と調べて。
そして今の高校にそれがあることを知ったのだけれど……
「去年廃部になったなんてあんまり過ぎますよぉぉぉぉぉ」
「そうねぇ」
正直わたしの成績じゃキツくって、寝る間も惜しんで必死に勉強したのに。
大好きな日課の星見もずぅっと我慢してまで頑張ったのに!
「で、でもまぁ生徒会に承認してもらえれば“同好会”として認めてはくれるんでしょ?」
「それは……そうですけど……」
元々うちの高校は生徒の自主性を高く尊重しているため様々な部が存在していて。
生徒会に承認してもらえさえすれば例え1人からでも“同好会”として活動することが出来る。
もちろん、ある程度の人数がいる“部”とは違って部費や活動場所はかなり制限されるけどね。
ただし、承認してもらうためにはかなり厳しい生徒会の審査を通過しなきゃいけないのだ。
活動目的。
活動場所。
活動費用とその使用目的。
まぁこの辺りは問題ないのだけれど……。
「人前で発表とか、苦手なんですよ~」
そう。
1番の悩みの種は、活動によって得られるであろう学校への貢献内容の“プレゼンテーション”。
しかも生徒会、各部各同好会の長が集まった月例集会の場で発表という、
「拷問に近いです……」
「あらあら」


